Orange支援プログラムにつきまして

Orangeの基本情報

事業所名:放課後等デイサービス・児童発達支援Orange
住所:〒670-0965
兵庫県姫路市東延末2丁目158番地エイエムシービル2階

電話:079-229-9124
FAX:079-229-9125

ページ作成年月日:2024年9月14日
法人(事業所)理念:「わからないをわかってあげたい」
支援方針:子供たちが「自分らしく」生きるための支援を行います
営業時間:9:00~18:30
サービス提供時間:9:30~17:30
送迎実施の有無:有り

Orangeでは支援において、個々の特性や状況に応じて5領域を含めた総合的な支援を提供しています。(※5領域とは「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5つの領域となります。)

健康・生活

・子どもたちの健康状態を把握するために、心身の健康状態の把握に努めています(本人支援)

来所時に非接触検温を日頃から行い、体調に変化がないかを確認しています。発熱はしていなくても普段よりも体温が高い場合や、様子がいつもよりもすぐれない場合は活動内容を調整し、子どもたちが安心して活動できるよう柔軟に対応しています。お迎えの瞬間から車内での様子など、変化にすぐ気が付けるよう職員一人ひとりが意識して関わっています。

・家庭や関係機関と連携し、健康状態に変化がないか情報共有を行います。(移行支援)

子どもたちが1日の多くを過ごす家庭、保育園・学校などの関係機関と細かく情報共有を行い、Orangeだけでは見えにくい健康面(睡眠・排泄・食欲)に変化がないかを情報共有します。

てんかん発作をお持ちのお子さまの場合は、発作記録(動画による記録、発作時間、発作時の状況など)を作成し、保護者様へお知らせし、医療機関の受診に役立てていただけるようできる限りの情報提供を行います。

 

・ご家庭との連携を密にし、家庭環境や生活の実態などを知り、子育ての中の悩みや不安、必要な支援の提供が適切にできるよう努めています。(家庭支援)

家庭生活の中で、悩みやご不安なことなども出てくると思います。ご家族の方の想いに寄り添いながら、悩みや不安を軽減できるよう、お子様の様子やわかりにくさ、得意なことや長所などをお伝えできるよう、日々の関わりを大切にしています。適宜ご家庭や普段の生活の情報共有を行いながら、どうすればご本人がご本人らしく生活できるか、一緒に考えていきたいと思います。

・生活リズムの安定のために定時通所としています。(本人支援)

児童発達支援では、初めての母子分離や初めての保育園・ご家庭以外の場所への通所など、初めは不安に感じるお子様もおられると思います。保育園・幼稚園、放課後等デイサービス等、お子様一人ひとりの次のステップへとつなげていきます。
放課後等デイサービスの場合、長期休暇中も生活リズムを一定にするために、平日よりも早い13時からご利用できるよう対応させていただいています。

・1人ひとりの障がい特性に配慮し、時間や空間を本人に分かりやすく構造化しています(本人支援・移行支援)

運動の部屋、勉強の部屋、余暇活動の場所など、活動内容に応じて場所を変えることで、視覚的に活動内容を分かりやすく示しています。また、視覚的に支援を必要とされるお子様につきましては、絵カードや文字でスケジュールを提示しています。
時間の見通しが持てないお子様につきましては、タイムタイマーやキッチンタイマー等の視覚的なツールをご活用いただいています。
しかしながら、時間の延長に対応できなかったり、スケジュールの順番が変わっただけで混乱してしまうなど、障がいの特性から小さな変化でも強い不安を感じられるお子様もいらっしゃいます。
社会に出る上で必要となる変化への適応力を身につけていただくため、夏祭りやハロウィン、季節の製作物などのイレギュラーな行事を適宜取り入れたり、日頃の支援から少しずつ変化を取り入れたりしながら、見通しが持ちにくい中でも安心してお過ごしいただけるよう、何気ない関わりの中で練習を重ねています。

・専門的支援を実施しています

お子様が自分らしく生活できるよう、個別支援計画とは別に専門的支援計画を立てて実施しています。作業療法士や経験5年以上の専門的支援員が計画を作成し、言語聴覚士、保育士、理学療法士など様々な専門分野の職員と連携しながら、専門的な支援を行っています。

運動、感覚

・体の正しい使い方や動かし方を身に着けられるようプログラムを組んでいます。(本人支援)

体を動かす課題、椅子に座る課題など、活動に変化をつけることで体を正しく動かす力や、自分を律する力(衝動に流されず自ら状況や場面に合わせてふるまう力)を身に着けることを目標にしています。 
機能面から体の動かしづらさや、体の使い方の理解が困難な場合は、理学療法士や作業療法士と連携し、専門的な視点からプログラムを組み立てます。お子さまの現状の運動発達に基づいた組み立てなど、保育士や専門家と連携を取りながら、様々な視点から適切なやり方を考えていきます。

・一人ひとりの障害特性に配慮しながら、座る姿勢や歩き方、力加減など機能の向上が出来るよう支援します(本人支援)

就学や将来の就労を目標に、一定時間椅子に座り、課題に取り組む体力や集中力、学習の姿勢を身に着けられるようプログラムを組み立てています。そのために必要な基礎体力や、椅子に座って姿勢の維持をするための体幹などを、運動活動の中で身に着けられるようにします。
力加減が苦手で、鉛筆を持つ力加減が出来ず書くだけで疲れてしまったり、文字が必要以上に大きくなってしまったり、細かな作業が苦手だったりするケースもあります。体全体を使う粗大運動で自分の考えたように体を動かす経験や、体の使い方のイメージを積み重ねていきながら、より細かな微細運動(手先の動かし方)の発達を促していきます。

時間の感覚がわかりにくく切り替えが難しい場合は、タイムタイマーやキッチンタイマーなど視覚的に残りの時間がわかるものを使用することで「もうすぐ」「あとちょっと」などの感覚に気づけるように支援します。自分で時間間隔に気を付けて、切り替えられるように支援します。

認知、行動

・基礎概念の獲得を目指し、プログラムを組み立てています(本人支援)

モンテッソーリ教具やトモニ療育センターの教材などを使用し、課題学習を行っております。視覚的・感覚的にわかりやすい教材を使うことで、お子さまのできること・わかることを日々、1つずつでも増やしていけるよう支援しています。機能面の獲得だけではなく、たとえば「いち」と言われたときに「1」だと気づけるようになったり、「りんご」という言葉を聞いてリンゴ(赤く丸い果実)が思い浮かべられるようになったりするように。課題だけではなく日頃のやり取りで、お子さまが気が付くきっかけづくりをしていきます。

・苦手な感覚に慣れていけるように支援します(本人支援)(移行支援)

障害特性上、聴覚や感覚が過敏なお子さまもいらっしゃいます。苦手な感覚を遠ざけていくだけだとますます感覚に対して敏感になり、生活の幅を狭めていってしまう可能性があります。そのため、苦手な感覚を避けるのではなく、慣れていくようプログラムを組み立てています。どのような音が苦手か、どのような音の大きさが苦手か、どのような触られ方が苦手か、何が触る事が苦手なのか。1つひとつ細かく分析していきながら、感覚に慣れていけるように取り組んでいます。 

保育園・幼稚園に登園されていないお子さまは、登園へ向けて粘土遊びや、職員が手を添えて一緒に何かをする感覚に慣れていけるよう取り組みます。音が苦手なお子さまは、初めは個室での人の出入りの音だったり、苦手な音を少量で流し少しずつ音を上げながら課題に取り組んだり、少しずつ音に慣れていけるよう支援します。音に慣れてきたら、遠くで他のお子さまが活動している環境や、小集団での活動へと移行し、最終的に音が気にならなくなるようスモールステップで取り組みます。汚れが気になるお子さまには手袋の使用を提案するなど、苦手な感覚と無理なく向き合えるよう配慮します。

・想いを一緒に整理し、考え方や受け止め方を広げていけるように支援しています(本人支援)

お子さまのお話を聞いていると、相手の悪意のない言葉や出来事に対して、非常につらい思いをされることがあるようです。また、行事などのイレギュラーがある場合は、イメージのしづらさから不安が強くなり心身に影響が出てしまうほどに思いつめられることもあるようです。イメージのしづらさや相手の想いを汲み取ることの苦手さから、ご本人が主観的に感じたものと客観的な事実が異なる場合も多いので、一緒にご本人の想いを整理しながら、具体的な解決策へと導き、次へと活かしていけるように支援します。視覚的な方がわかりやすかったら、図や絵、文字など、ご本人がわかりやすいやり方や伝えやすいやり方で事実関係を整理していきます。

・行動障害や二次障害に繋がらないよう、専門知識を持った職員と連携しながら対応しています(本人支援)

好きだと思っていたものがやめたくてもやめられないこだわりになっていたり、「休みたい」と思っていても動きが止まらなくなってしまっていたり、一見わかりにくくてもご本人にとっては非常に苦しくつらい想いをされている方も多いです。自分の体が自分の思うように動かないというのは、こちらの想像以上に苦しく、怖いものなのだと思います。そうなってしまう前に早めに介入をしたり、こだわりにも介入をしたりします。一見厳しく見える関わりかもしれませんが、ご本人がご本人らしく生きていくために必要だと考えて取り組んでいます。二次障害や行動障害へとつながらないよう、経験5年以上の職員や保育士、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士などの専門職や、他の事業所と連携しながら取り組んでいます。

言語・コミュニケーション

・言語の受容、及び、表出に取り組みます。(本人支援)

理解できている言葉(言語)とお子様1人ひとりが表出する言語を増やすための支援をします。
言葉の表面の理解だけでなく、場面や状況に合わせた言葉の理解ができるように、会話のキャッチボールをおこないます。私たちの思い浮かべる“言語”とは言葉を声に出すイメージがありますが、例えば耳の聞こえない方は言語として手話を使うように、“言語”にも様々な形があると思います。お子様の中には緊張して声を出すことが苦手だったり、声の出し方がわかりづらい子もいらっしゃると思います。そういった子たちには、この子たちが伝えやすい“言語”はどんなものがあるか、子どもたちのわかりやすさに合わせて一緒に考えていきます。その中で、絵カードやvoca等のツールを使用して、自分の考えを表出して相手へ伝えることができるように支援します。

・コミュニケーションの基礎的な能力を向上させます(本人支援)

まずは、共同注意ができるようになることを目指します。指差し、目線等、他者が伝えようとしていることを理解できるようにします。そして、伝えようと働きかけている人のことを意識して共有できるようにします。「挨拶したときに目を合わせる」「名前を呼ばれたときに呼ばれた方を見る」。人間関係の構築やコミュニケーションの基礎となる部分を身に着けられるようにします。

・相手に意思を伝える手段を増やしていきます。(移行支援)

指差し・身振り・手を引いて伝える・サインを用いるなど、気持ちや意志を伝えられるようになることを目指します。

コミュニケーションが苦手な子や、伝え方がわからないという子も、まずは、「出来ました」「手伝ってください」「分かりません」という、3つの言葉を教えていきます。この3つの言葉を使い分けできるようになったら、学校や自宅、作業所などの就労先へとつなげていけるようにします。暴れたり、泣いたり、大声を上げるのではなく、その時その場面に応じた「ことば」(音声言語でなくても、ジェスチャーでも、絵カードでも、文字でも)で他者へ伝えること、そのことで相手に伝わった経験を積み重ねて気づきにつなげていきます。

音声言語で伝えることが難しい場合は、絵カードや文字、PECSカードなど、ツールを使ってわかりやすく他者へ伝えられるようにします。そのために、お子さまが使いやすい・わかりやすい「ことば」がどれなのか、日ごろの関わりから探っていきます。

人間関係 社会性 アタッチメント形成

・他者との関わり(人間関係)の形成をします。(移行支援)

まず、担当の職員とご本人との二者関係の構築から取り組んでいきます。支援の中でできることを増やして、認められることや、受け止めてももらえる経験を積みかさねていきます。その経験から、担当の職員といることで「安心」できる関係性を作ります。それが、対人関係の軸として機能するようになっていきます。

次は別の職員や他の人との関わりへと広げていき、人や場面に合わせる力や考え方の違いなどをお子さまが気づける機会を作っていきます。

もちろん、ご本人だけでなく、保護者の方々とも親密な関係を築けるように努力していきます。どんな有効な支援を取り組んでいても、保護者様や支援者、先生との関係性が悪ければ、お子さまの状態は、良い方向には向かいません。

・生きていく力を育てます(本人支援)

人は多くのことを、親や周りの模倣から学びます。周りの人やものへ興味を持ち、模倣する中で学びを得て、周囲の人に合わせる力、周りを見て動く力を育てていきます。「あれを見て」と指をさしたときにその方向を見て、見ているものや感じているものを共有する。小さなことですが、こういった何気ないやり取りやルールの共有が、生きる力につながると感じます。

・集団への参加を促し、仲間づくりを行います(本人支援)(移行支援)

1人ひとりの特性や発達段階、相性などに配慮しながら、安心して過ごせる小集団をつくり、その中で社会性の発達を促します。子ども同士の関わりの中で得る学びはたくさんあります。自他の違いの気づき、違いからくる葛藤、譲り合いなどの思いやりの気持ち、他者への伝え方を小集団活動の中で育みます。人間関係でうまくいかない悩みを感じているお子さまは、小集団の中で安心感や自己肯定感を育んでいけるよう支援します。

・一人遊びから共同遊びへの支援をします(本人支援)

一人遊びから並行遊び、時には大人が介入して遊びにさそい、最後はルールを守って他者と一緒に遊ぶ共同遊びができるようにします。遊びの中で、勝ち負けの葛藤や、ルールを守るために自分の気持ちを抑える力が身に着けられるよう環境設定をし、「一緒に何かをすることは楽しい」ということに気づけるように支援します。

・自己理解を深め、「自律」の力を育てます(本人支援)

自分の気持ちや行動を抑えることが難しく、そのことで苦しんでいる方が多いです。そのため、「自律」(自分を律する力)を伸ばしていけるよう支援します。衝動性を抑え、自分の気持ちや行動をコントロールするために課題の難易度の調整を行い、思わず反応してしまう言葉を意図的に使うなど言葉でのやりとりや応答を通して、他者を通して自分を律する力をはぐくみます。
自分を律するためには、自己理解が必要になります。言葉がわかるお子さまであれば、ご自身の特性と行動の特徴を理解していただけるようきっかけづくりを行い、必要なら具体的に、わかりやすいように説明をします。事前の声掛けや、反応が鈍くなったときの注意喚起、切り替える練習をすることで、自分で衝動性を調整することができるよう支援します。

・自尊心を高めたり、認めたりできるようにします(本人支援・家族支援)

失敗した経験や、他者との違いから自身を卑下し、自信を失ってしまうケースもあります。お子さまから「どうせできない」と自分を卑下する声をきくことも多いです。
職員と一緒に振り返ったり、トークンなどのツールを活用したりすることで、自分のできたことや自分の気持ちを表現し、自覚できるきっかけづくりを行います。関係機関の職員や保護者の方への送りの際に、お子さまが見聞きしている場面でお子さまの頑張りやできるようになったことを伝え、成長や喜びを共有できるようにします。

・実体験の学びを大切にします(地域支援・地域連携)

自分の経験をよく覚えているお子さまは多いです。成功した経験も、失敗した経験もよく覚えており、失敗に関しては非常に強い不安を感じておられるお子さまもいらっしゃいます。不安からまた失敗を繰り返し、自尊心が傷つき、積極性や意欲を失ってしまい、外へ助けを求めることも難しくなる可能性もあります。
Orangeの中で成功を積み重ねるのはもちろんですが、Orangeでの成功体験を外へ出ても積み重ねられるように支援します。
外出先での経験を通して、お子さまのやりたいことや好きなことなど、興味を広げていけるように支援します。 例えば、気持ちの切り替えだったり、室内では指示が聞けても外では指示がわからなかったり、外に出たからこそ見える課題もあります。その課題に取り組み、乗り越えながら、進学先や将来へとつなげていけるように取り組んでいます。