Orangeの環境面

今日は、Orangeの環境面についてご説明します。

環境面では、活動環境、衛生という2点に特に配慮しています。

まず、活動環境ですが、Orangeでは宿題、学習、体操、調理活動、作業など、部屋ごとに活動を分けれるように配慮しています。
活動ごとに場所を分けることで、言語や絵カードだけでは理解しにくい児童に対して、活動を分かりやすく示し、何をすべきかがわかりやすくなり、 安心して過ごせるようになります。
また、注意の持続がしにくいお子様や、視覚や聴覚刺激により影響を受けやすいお子様等は周囲の活動、状況によって、集中したくても出来ないという状態になりやすいです。
ただでさえ、勉強に自信が持てず苦手意識が強くついてしまい、宿題に集中しづらいお子さまに対して、周りの騒がしさや集中できない環境というのは残酷だと感じます。
私たちは学習の指導とともに、集中を持続できるよう環境面からも配慮を行っています。そういった配慮から、家でも、一切宿題が出来なかったお子様が、Orangeでは集中して宿題を行っています。集中し、指導のなかで「僕にもわかるんだ」「僕にもできるんだ」と思えたお子様はきちんと宿題ができるようになることが多いです。「できない」と「やらない」を混同されがちですが、できないことには理由があることが多いのです。
学校のほうから、どうしても宿題ができないからOrangeさんで何とかできませんか?と紹介を受ける児童(行動障害での紹介や相談も多いですが)も複数います。お受けしたお子様は、活動を通して、家や他の事業所で頑張って宿題ができるようになっています。
もし(ありえませんが仮定として)、Orangeにゲームがあり、pcがあり、YouTubeがあり、能力に関係なく、皆で一律に同じ活動をして…。という状況では、環境面からもこういった成果は出ないし、お子様も苦しい思いをするか、勉強自体を諦めるかだと思います。
それ以外にも、状況にあわせて部屋以外でも空間を分けるためにパーテーションを利用することもあります。Orangeでは、児童の課題や能力に合わせて活動を変えているため、個室の数が足りない時や、その日の活動などに合わせて活用しています。

 

 

次に、衛生面についてです。

集団生活への対 策として、感染症、伝染病などの予防はもちろんですが、免疫力が弱い小さいお子様、衛生面に配慮が必要な児童などにも配慮しています。活動前の手洗い、消毒はもちろん、児童たちの触れる場所や物、教材について、一般的な細菌の殺菌、インフルエンザウイルスなどのウイルス感染症対策を行うだけでなく、ノロウイルスの不活化(死滅)にも有効な次亜塩素酸ナトリウムを使用し対策を行っています。
チェック表を作成し、毎日全ての教具や子どもの手に触れる場所の消毒ができたかを施設長や担当職員で確認、清潔な環境を保ちつづけられるように管理しています。次亜塩素酸ナトリウムはウイルスや菌に対しての強力な作用があるぶん、塩素の臭いや、濃度によっては触った手が荒れてしまうこともありますが、次亜塩素酸ナトリウムの成分は時間とともに自然分解し、酸素と食塩水に変化します。そのため、子どもが帰った後や、児童が来る何時間も前に使用、念のため換気を徹底し、児童に一切の影響を残さないようにします。こういった消毒の種類に合わせた配慮を行い、衛生対策に伴う影響も児童にないように配慮しています。
また、ただ単に掃除、消毒をするのでなく、感染症が流行る時期、近隣地域で学校指定伝染病が出た話があれば、毎日の消毒の際にその伝染病に合わせた消毒を加え、児童への予 防の徹底と、有効だと思われる対策はできる限り行います。例えば、インフルエンザには予防のために二酸化塩素を主成分としたクレベリンを設置しました。クレベリンの効能は国が認めた見解ではありませんが、販売元の大幸薬品からはクレベリンの効果実証の実験を繰り返し、インフルエンザに効果があるとされており、加えて、もともと業務用として医療施設やホテルで使用されているものですので、効果はあるのではと考えました。児童の感染の可能性が一%でも減らせるなら、導入しようということで設置しました。結果的にOrangeでは、昨年の姫路のインフルエンザの大流行も施設内での感染はなく防ぐことができました。
他にも、調理活動は児童が口に入れるものを作ります。机は消毒し、万が一まな板から食材がこぼれた時のために、全面を食品用ラップで覆い、使用する道具は全て加熱や塩素消毒を行うなどの対策をしています。
児童たちには、手洗い、消毒の徹底とエプロン、バンダナ、マスクを着用してもらいます。中には、感覚過敏から着用が苦手な児童もいますが、日頃からの療育の結果、活動では必ず着用できるようにしてから取り組むようにしています。
食品は子どもたちが口にするものです。調理活動は特に衛生面に配慮し保護者の方に安心していただけるようにしたいと思っています。
また、Orangeの前の公園の清掃も定期的に行っています。児童たちがよく使う公園なので、Orangeの職員も公園周辺の環境美化に協力させていただいています。それが地域の方との交流にもつながっています。